「ノロウイルス」。名前はよく聞きますが、感染したことはありますか?
私はあります。ノロウイルスの名前は10年前につけられたものですので、当時はまだ単に「食中毒」で片付けられてしまいましたが、夜中に目が覚める腹痛、それに続く抑えられない嘔吐、発熱、数日続く下痢…(×_×;)
カキ(貝のカキですよ)のフライでの食中毒でしたし、今思えばあれはノロウイルス感染症だったに違いない!(ノロウイルスは、カキなどの二枚貝の中に入っていることがあるのです)
そんなつらい思いをしないためには、調理時の十分な加熱(85℃・1分以上)と、予防が大切です。
ノロウイルスの予防は、基本的にはインフルエンザと同じ。手洗い・うがい・十分な睡眠・栄養・運動です。
特に大切なのは手洗いです。ノロウイルスはどこかで手について、食事のときにそれが口の中に入ってしまうという感染の仕方をするからです。手洗いのときにはせっけんを使います。ノロウイルス自体はせっけんではやっつけられませんが、水で洗い流してしまうことはできるからです。せっけんを使うことで、手についたウイルスを洗い流しやすくなるという効果もあります。
番匠の里では秋から春にかけてのノロウイルス流行期に、施設内の手に触れやすい部分の消毒(次亜塩素酸ナトリウム0.02パーセント希釈液を使用)を毎朝行っており、手洗いの支援と併せて予防につとめています。
あ、そうそう。よく笑うことも、病気の予防にはとても良いそうですよ。病気の多いこの時期、皆さんも予防にがんばりましょう!
雨の日も増え、木の芽も少しふくらんで、少しずつ春の足音が聞こえてきてはいますが、それでもまだまだ2月。毎日寒いですね。
先日小耳に挟んだ話によりますと、大分県はインフルエンザの流行の度合いが全国トップらしいです。何故なのか考えてみたところ、大分県の県民性「出かけるときは必要以上に“こしらえる”」ということが無縁でないように思えてきました(“こしらえる”とは、お洒落をするという意味で、化粧や服装、髪型などのお洒落に使われる大分方言です)。実際、休日に街に出てみるとマスクをしている人ってあまりいないんですよね。お化粧が乱れるからとか、お洒落に見えないとか、そういった理由でしょうか。
マスクには、インフルエンザにかかった人が、くしゃみや鼻水などで他の人に感染を広げることを防ぐ効果はあれど、予防の効果は少ないと言われています。実際、インフルエンザウイルスは電子顕微鏡でやっと見えるくらいに小さいので、マスクを通過してしまうのです。しかし、インフルエンザの感染拡大の原因の殆どは接触感染(手に触れたものに付着していたウイルスからの感染)だとも言われています。マスクを着用することで、無意識に鼻や口元を触ることを防ぐという効果もあるのです。大分県民もマスクをして街に出ましょう!マスクって、結構あったかいですし。のどの乾燥を防ぐ効果も大きいです。
また、手指の洗浄・消毒も効果的です。インフルエンザウイルスは、アルコール系やエタノール系の消毒液でほぼ死滅します。感染の殆どは接触感染ですので、帰宅時と食事前の手指の洗浄・消毒で感染をほぼ防ぐことができるのです。
あとは、栄養と睡眠、そして保温で体調を整えておくことも大切です。皆さん、健康に気をつけてこの流行期を乗り切りましょう!